「樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ~」 樹木希林著 宝島社発行

生前の著者がテレビ、新聞、雑誌などの取材に答え、数多くのメッセージを残しているが、それを編集したのが本書である。

人間や事象を実に詳細に観察して、それを役者として演技に生かしているだけではなく、ある意味人生の求道者の趣がある。それは次のメッセージに端的に表れているように思う。

「いつまで経っても、人間として、何て言うか、豊かな人間に、どの方向へ行ったらなれるのかなぁって、役者としての仕事より、そっちのほうに興味が行ってるんですよ。」

滋味のあるメッセージがつまった一冊である。

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