前回の投稿では、浄化槽と下水道どっちが安いのかという検討を行いましたが
今回は浄化槽の点検って自分でできないの??という疑問について調べてみます!!
ちょっと複雑ですけど、頑張って読み進めてくださいね。
まず浄化槽を管理するべき人のことを浄化槽管理者といいます。
浄化槽法
第七条 新たに設置され、又はその構造若しくは規模の変更をされた浄化槽については、環境省令で定める期間内に、環境省令で定めるところにより、当該浄化槽の所有者、占有者その他の者で当該浄化槽の管理について権原を有するもの(以下「浄化槽管理者」という。)は、都道府県知事が第五十七条第一項の規定により指定する者(以下「指定検査機関」という。)の行う水質に関する検査を受けなければならない。
第10条 浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年一回(環境省令で定める場合にあつては、環境省令で定める回数)、浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃をしなければならない。ただし、第十一条の二第一項の規定による使用の休止の届出に係る浄化槽(使用が再開されたものを除く。)については、この限りでない。
同3項 浄化槽管理者は、浄化槽の保守点検を、第四十八条第一項の規定により条例で浄化槽の保守点検を業とする者の登録制度が設けられている場合には当該登録を受けた者に、若しくは当該登録制度が設けられていない場合には浄化槽管理士に、又は浄化槽の清掃を浄化槽清掃業者に委託することができる。
というふうに法律上は保守点検は管理者自身が自分でするもので、点検業者には点検を委託することができるにすぎないわけです。
となると?あれれ?自分で点検できそうじゃないですか??
と、ちょっと落ち着いてじっくり検討しています。
同法
第48条 第四十八条 都道府県(保健所を設置する市又は特別区にあつては、市又は特別区とする。)は、条例で、浄化槽の保守点検を業とする者について、都道府県知事の登録を受けなければ浄化槽の保守点検を業としてはならないとする制度を設けることができる
とありこれを受けて、愛媛県と松山市では浄化槽保守点検業者の登録制度を設けています。
さらにこの登録制度を設けたうえで愛媛県と松山市ではそれぞれ浄化槽取扱指導要綱なるものを定めています
まず愛媛県の指導要綱からみていくと
第4
1管理者 法に基づく設置前の届出、使用開始及び変更の報告、設置後の適正な使用方法、保守点検、清掃及び水質に関する検査、廃止の届出等の義務を遵守するとともに、次の事項を履行すること。なお保守点検及び清掃については、専門的技術及び関係業者間の連絡調整を必要とするので、知事に登録または市町長に許可された関係業者に委託して履行するものとする
次に松山市です
第6条(1)管理者 イ 管理者の責務の内容は,専門的技術及び関係業者間の連絡調整を必要とするので,市長の許可又は登録を受けた関係業者に委託して履行するものとし,管理者自ら浄化槽の保守点検を行う場合は,浄化槽管理士の資格又はこれと同等の知識を有し,松山市浄化槽保守点検業者登録条例第12条第3項に規定する器具を用いること。
愛媛県と松山市では若干管理者の義務の内容が異なってますね、松山市の取扱指導要綱では後段で「管理者自ら浄化槽の保守点検を行う場合は」という留保があるのに対し、愛媛県の取扱指導要綱にはそのような留保がありません
ということは、あくまで筆者個人の解釈ですが
松山市では、浄化槽の管理士の資格があるか、資格がなくても知識と技量と道具があれば浄化槽の管理がDIYでできると解釈できそうです。
一方、松山市以外の愛媛県(中予地区)においては業者に委託して保守点検しなくてはいけない、ものと解釈できそうですね。
もっとも上記の話はあくまで法律上できるかできないかという話で、実際にできるかどうかは別問題ですからね。
皆さんは浄化槽の保守点検は保守点検業者に委託していただくようよろしくお願いします。