今年の大相撲夏場所は、ここ数年で一番面白かった。連覇、連覇の白鵬にマッタをかけた。
平成生まれの照ノ富士、横綱日馬富士の弟弟子である。

 千秋楽最後の取組み、日馬富士、白鵬戦は歴史に残る大一番であった。日馬富士が土俵に詰め寄られダメかと思った瞬間ヒョッとうさぎのように体をかわし、白鵬を土俵際に崩れさせた。

 いつもの取組とは異なった渾身、捨て身で勝利をものにした。

 自分は優勝には関わらないけど、兄弟子として弟弟子の為に侠気(おとこぎ)を発揮したのである。白鵬は驚きと何かに取りつかれたように倒れていった。

 伊勢ヶ浜部屋一門の家族愛のようなものを感じ、照ノ富士の優勝にもらい泣きをしてしまった。

 相撲の世界も礼に始まり礼で終る礼節の世界で、今日の若者に失われつつあるものをこの世界から学び取る事が大いにある。勝将軍ではだめで負けた者にも優しく手を添える優しさが求められる。